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すず猫 #66
季節モノですが、描いていてお話ができました。
タイトルはそのまま、「虹の少女」。
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少女は、雨がキライでした
ぬれるからとダダをこねて買ってもらった
新しい空色のカッパも、ながぐつもキライでした
あまりにきらったため
空の雷様は怒って少女をかくしてしまいました
それ以来、少女は雨の中でしか存在できなくなりました
傘もささず、空色のカッパを深くかぶってうつむいている
雨の中の少女…
でも、雷様は少女にひとつだけ、力をあげました
まだ雨の滴が残り、お日様が顔を出した時
少女が望めば、虹が出せるのです
そして少女は、久々にできた友達に
はにかんだ笑顔を見せるのでした
おしまい。