◆おまけ◆

 


「これは、セリューが尿路結石&膀胱炎になって、
 お薬をあげたり尿をとったりしたときのものです。
 同様に、お薬をあげたり、尿をとらなくちゃという方に
 少しでも参考になればと思って作りました。
 セリューは聞き分けがよくておとなしい猫なので
 うまくいった可能性も大きいですが
 本当に、病気の時はどうしたらと皆様大変になると
 思いますので、本当にわずかですが
 参考になれば幸いです。

 たまに更新したりしています」
セリュー医者(笑) …医者はドコだ(爆)

まず、先にお断りしておきますが、私は獣医ではありません。
ただの猫飼いです。で、今回この病気になって獣医さんへ行き、
いろいろと伺って学んだことをここに書いています。
もしかしたら、皆様がかかりつけの獣医さんとは違った見解を書いて
いるかもしれませんが、医療の分野とは日進月歩し、またそれぞれの獣医さんで
いろいろな考え方があるかもしれません。なので、もし、病気になったときは
ちゃんとかかりつけの獣医さんとご相談くださいね。




<膀胱炎と尿結石>

これは、猫に、とってもおこりやすい病気です。
猫は元々「砂漠の動物」といわれて、水をあまり飲まなく
また、凝縮されたおしっこをするため、細菌繁殖などがしやすい状況に
なってるらしいです。また、最近になってこの病気が増えてきた要因の一つには
完全室内飼いをし、いつでもご飯が食べられるようにカリカリが出しっぱなしに
なっていることもあるのではないかとも言われています。

尿は元々酸性です。しかし、これがアルカリ性に傾くと細菌が繁殖します。
酸性の状態だと、細菌は繁殖しません。

猫のお腹がすいている状況だと、尿は酸性になります。
もし、膀胱炎にかかりやすい猫の場合は、「ご飯の時間」というのを決め、
その時間以外は何もあげないという方向性もあるかもしれません。
ただし、この場合は飼う側にしっかりとした意識を
持たねばならないので、猫バカとしてはつらいところですね(泣)

膀胱炎とは、膀胱内の尿の中に細菌が繁殖し、炎症を起こした状態です。
ひどくなると血尿になります。
(血尿は、私も膀胱炎でなったことがありますが、
マジで、ムチャムチャ痛いです)
猫のトイレの確認は健康管理の大事な部分です。
 ・量が少なく、頻尿になる
 ・おしっこの後、ずーっと陰部をなめる。
  (これはかなり痛い状態になっていると思います)
 ・トイレ以外でおしっこをする。
 ・おしっこをするとき、うなる。
…等、なんだかいつもと違うなと思われたら、採尿をして獣医さんへ
行くようにしてくださいね。

尿結石とは、膀胱の中で炎症を起こし出血したものに、
結晶がくっついてしまう状態です(ストラバイト)。
これが膀胱内にあったり、尿路にあったりします。
よく、「F.U.S」という文字を、猫用カリカリや缶詰に見ると思いますが
これは泌尿器系疾患ということで膀胱炎や尿結石が多い様です。
 

原因は、なってしまってからでは特定できないと言われています。
それだけ、原因が多い病気ともいえるでしょう。

前にも書いたとおり、いつでもご飯が食べられる状況になったから
という説もあります。
長毛種で、去勢した猫に多いという説もありますが、
この原因は解明されていないのでよくわかりません。
長毛で覆われている陰部が乾きづらく、そこに細菌が繁殖し、
尿路に進入する可能性もあります。
しかし、短毛だからならないという訳ではありません。

また、日本の場合、冬や梅雨時に膀胱炎が発生しやすいと言われています。
(現代は室内飼いでエアコンをかけたりしていますので、季節に関係なく
発生するかもしれません。あくまで「しやすい」ということです)
これは、冬は乾燥していますが、暑くはないので、水をあまり飲まなくなる。
(乾燥自体には、「砂漠の動物」なので強いらしいです)
梅雨時は陰部に細菌が繁殖しやすい状態になっている&湿気が多いので
あまり水を飲まなくなる。
水を飲まなくなると、尿がさらに凝縮されます。凝縮された濃い尿には、
細菌が繁殖しやすくなります。

F.U.S対応のカリカリや缶詰も市販品として多く出回っていますが
それをあげているから大丈夫といったことはありません。
セリューの場合は、カリカリや缶詰を多種多様にあげていましたが
すべて「FUS対応」の文字が入っていました。
対応されているからといって、ならないという訳ではないようです。

食べる時間か、陰部からの細菌か、元々なりやすい血統か、季節か
原因は特定できませんが、なりやすい動物ということだけは確かです。
病気になったら通院し、治してあげることに専念しましょう。
 

膀胱に発生する結石は、固まりになります。
尿が少しでも出ている状況であればまだよいのですが、
これが詰まったら一大事です。尿が出なくなります。

便は、他に病気のない猫であれば1週間ぐらいは出なくても
大丈夫らしいのですが、猫の尿は元々凝縮されているので、
出ない状態になるとすぐに体に毒素がまわってしまいます。
24時間で危ない状態になり、48時間で危篤状態、72時間でほとんど死亡。

尿がつまった状態でも、獣医さんに行けば、対処をしてくださいますので、
膀胱炎になって24時間、猫がおしっこをしなかったら、
即、獣医さんに連れて行きましょう。
 

猫は体調悪くなっても、「ここが痛い」と教えてくれません。
パートナーである人間が健康をチェックしてあげることが必要です。

先にも書きましたが、猫の尿が酸性の場合は、細菌は繁殖しません。
一度膀胱炎にかかった猫は特に、猫の尿のpH(ペーハー)チェックを普段の生活に
取り入れておいた方がいいかもしれません。
(膀胱炎にかかったことがなくてもチェックした方が本当はいいのかもしれませんが)
尿のpHをチェックできるスティックもネットを探すと見つけることができますが、
この場合、猫がおしっこをしているところを見計らってスティックにかけるか
その時採尿をしてチェックするなど、以外と大変かもと思っています。

尿は体から出ると、すぐに腐敗します。
腐敗した尿では、pHチェックしても意味ありません。
採尿をして獣医さんに行くときは、「なるべく新鮮な尿」にしましょう。

もし、獣医さんが開業するまであと1時間などある場合、
採尿したものをビニール袋に入れ、冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。
しかし、冷蔵庫や冷凍庫に入れてあるからといっても
なるべく新鮮な尿を持っていくことが、猫の体調を正確に知る手だてです。

私は今回のことを教訓として、普段の生活で猫の尿のpHチェックをしなくてはと
思いました。

私は猫砂を利用することにしました。
pHチェックのできる猫砂が、少し大きなホームセンターやペットショップなどに
売っています。(2リットルで400円ぐらい)
そのメーカーの砂は紙タイプで、酸性ならそのままの黄色。中性なら黄緑。
アルカリ性なら青緑と色でチェックできます。
普段使っている猫砂に混ぜて使うことができるし、猫がおしっこをしても採尿せずに
pHの状態がわかるので便利です。
(あまり時間の経ったものは、正確ではありませんが。)
黄緑から青緑が続く場合は、採尿をして獣医さんへ行き
検査していただきましょう。

でも、このpHチェック砂は、あくまで、目安です。
猫の様子を見ていて普段とは全然違うのに、pHチェックの砂が黄色だからと
安心しないで、少しでもおかしいなと思ったら、早めに獣医さんへ行きましょう。
 

この病気になると、病院で療法食オンリーにと言われます。

療法食は、多種多様あるようです。味にもいろいろあります。
その多さから、この病気が、いかに猫に多いかがうかがわれます。

セリューは療法食だろうがモリモリ食べてくれる猫なので助かりましたが
もし、これをあげて食べない猫だったとしても、少しでも食べるようにと
鰹節をかけたりしてはいけません。療法食の意味がなくなります。

また、おやつもダメです。
猫草もあげない方がいいようです。

療法食と、たっぷりの新鮮な水を用意しておきましょう。

薬も、療法食オンリーでなければ、バターやマーガリンに混ぜてという
方法もとれますが(猫は油もの大好きなので効果は期待できるかも)
今回はできなかったので、下記表の方法をとっています。

獣医さんにしっかり行って、療法食だけを食べさせ、薬をきちんと飲ませて
ちゃんと治してあげましょうv

薬は、症状がよくなったからといって、途中で止めてはいけません。
尿が出るようになっても、膀胱内に細菌や結石が残っている可能性が
あるからです。薬がなくなる頃にまた採尿して獣医さんへ行き、
ちゃんと検査してから、その内容によって、その後まだ薬を続けるか、
療法食から通常食に切り替えるか、獣医さんとよく相談しましょう。
  



<お薬のあげかた>
<1>

錠剤の場合はまた変わるかも
しれませんが、今回は粉です。

清潔なスプーンに少量の水を入れ
粉のお薬を溶かします。
あくまでも、お薬をあげる直前に
溶かしましょう。

それを、注射器の針がないもの
もしくは市販の持ち手が丸い
スポイトに入れます。

注射器は、獣医さんで申し出ると
入手することができます。
また、持ち手がジャバラになっている
スポイトは、そこにお薬が残ってしまう
可能性があるので丸い方がいいでしょう。
<2>

あぐらをかき、猫を後ろから抱きかかえ、
あぐらの中にお尻をすっぽり入れ、必要で
あれば、人間の足で猫の足を押さえ込みます。

肘で猫の体を固定し、片手で猫のあごを
少し上向きになるように持ち上げます。
そして、もう一方の手で、スポイトを持ち
猫の口に入れます。
<3>

スポイトで猫の口をこじ開けるようにしても
かまいません。
が、正面からではなく、横から。
また、スポイトの先端が、のどの奥を
突かないようにも注意してください。

唇を押しのけて、歯の間にスポイトを入れ
少しずつ、お薬を入れていきます。

いっぺんにたくさん入れると、口からダラダラ
流れて出てしまいますし、気管に入ったりもする
可能性もあるので注意しましょう。

横から入ってきた液体は、
猫は仕方がないとでもいうように
ちゃくちゃくとなめてくれます。
<採尿の仕方>
<1>

セリューのトイレは砂です。
前に獣医師広報板というところで
トイレにビニールをしいて採尿という方法を
ご紹介してくださった方がおりましたが
セリューの場合は、猫砂たっぷりの猫なので
ビニールをいやがり、してくれませんでした。

<2>

次にとったのはこの方法です。

清潔な平たい器を用意し
猫がトイレに入っておしっこ体制になった時
しっぽを持ち上げて器をお尻の下に入れ込みます。
チョワワーと器におしっこがたまる感触が
あると思います。
猫はこの体制になると、生理的に身動きできない
動物らしく、嫌がりますがおしっこしながら
逃げ回るということはしません。

おしっこ体制とうんち体制は、違いますのでご注意。
うんちの場合はつま先立ちになり、
お尻があがります。お尻が下の方にある場合は
おしっこ体制です。
 
<3>

採取したおしっこは、お弁当用のミニしょうゆ入れに
容器を押して吸い込みさせました。

使用済みのおしょうゆ入れは、中がきちんと洗えなくて
雑菌がさらに入っている場合があると思いますので
新品を用意しましょう。
使い捨てお弁当グッズが売られているコーナーに
行くと、10個とかまとめて入ったものが
売られていると思います。

また、1度獣医さんに行っても、何度も経過検査に
行かなくてはいけないのがこの病気です。
獣医さんに申し出ると
滅菌された注射器(もちろん針なし)を
入手できますので、それを使用してもOKです。

採尿したあとは、漏れないように、なるべく雑菌が
入らないように、ジップのついた
ビニールに入れてしっかり止めておきましょう。

前にも書きましたが、尿は体から出るとすぐに
腐敗しだしますので、開院まで時間があるときは
冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。
その間にまた猫がおしっこをするようであれば
また採尿し、なるべく新鮮な尿を持っていきましょう。



病気が治ってから(2003・4)

セリューの病気自体は治ったようです。
でも、再発を繰り返しやすいのがこの病気。
2003年に入って、2才になる前にまたなんとなく、おしっこの様子がヘンに。
pHがほんの少しだけ黄緑で、おしっこが1日1回。
これでは、また完全再発だと思い、いろんな方法をとってみました。

猫は水分を捕らないことから、尿が濃くなります。
とにかく、水分をとらせる!という方法です。
1:強制吸水

 スポイトで、薬をあげるように、水をあげました。
 しかも、ただの水ではなく、ドクダミ茶です。
 猫に大丈夫なのかなぁと思ったのですが
 病気の方がかわいそうと思ったので、様子が悪くなったら
 やめようと思い、自分用につんで乾かしていたドクダミ茶を1日1回。

 (ドクダミは、かなりその辺に生えています。
 犬がおしっこするような場所だったり、車の排気ガスがひどいような
 場所でなければ採取してよーく洗ってパリンパリンに乾かして
 適量を煮出して飲みます。採取の時期は、花が咲いているとき)

 2日やったら、おしっこの量が2回に増えました。
2:だぶだぶごはん(最近は、この方法がかなりメインかも)

 セリューのご飯のメインは、カリカリです。
 たまに、私が思い出したように缶詰をあげます(爆)
 と、いうのも、セリューは、缶詰ご飯は1回に一番小さい缶の半分くらいしか
 食べないからです。だからといって缶詰が嫌いかというと、そうではない。
 缶詰のぱかっと開ける音をさせると、シンクに手を伸ばして「ちょーだい」
 してきます。ただ単に、そのぐらいしか食べないという感じみたいです。

 で、缶詰の中身を半分器に盛ってから、同じ量くらいのぬるま湯を
 器に注ぎます。そして、よーくスプーンで混ぜ合わせます。
 これをあげると、好むと好まないにかかわらず、
 まず、水分からたいらげてくれます。
 ただ、ペシャペシャ食べますので、周りが汚れたります。
 うちはランチョマットを敷いていますが、ちょこちょこキレイにしています。
3:いつでも水遊び

 うちでは、ご飯の場所の水とは別に、お風呂場の手桶と洗面器に
 水を張っています。(風呂桶には水は入っておりません)
 ここで水を飲むことも多いのですが、セリューは風呂場での水遊びが
 好きです。これを利用して、風呂場の水道はぴっちょんぴっちょんくらいの、
 少ーしだけ、水を出しています。体がぬれれば少しはなめるし、そしたら
 水も飲むのでは…と思うところからなのですが
 陰部から雑菌が入ったり、あちこちの部屋が水浸しになるので
 あまりオススメ!とまで言えません…(爆)

 ただ、あちこちに猫が飲める水を用意しておくのはいいことだと思います。
4:魚ダシ汁

 いつもの水を、だし汁にということです。 
 少しでも、猫に水を多く飲ませるには、水を猫にとって嗜好性の高いものに
 するということです。
 かといって、人間のダシようの魚は塩分もあったり…なので
 ふつうの生さかなを買ってきて、ゆで汁を作ったり
 エビも加えて香りもよく…なんてやってみました。
 最初は、飲んでくれました。やっほー!と思いきや
 そのうちおいしくないのか、飲まなくなりました。
 水まで飲まなくなると大変なので、元に戻しました(泣)
 気に入ってくれる猫なら、続けてもよいかもしれません。
 でも、このダシ汁は傷みやすいのでご注意ください…(泣)
 冬ならば半日くらいは大丈夫かもしれませんが
 (がんがんに暖房たいていなければ)
 暖かくなってくると、あっという間に傷むと思います。
 この方法を試してみるときはお気をつけくださいー。
…もしかしたら、今後、増えるかもしれません。
また、同じような病気で「うちはこうやってるよーv」などありましたら
すず猫までご一報くださいませーv