★セリュー日記 ’02 2月★

 


●2002年2月

・「ううう(泣)」

 目薬をさしはじめてから、セリューがコタツと私の間に入ってこなくなった。
 その場所にいって無防備になると、イヤな目薬をやられると学習したらしい。

 セリューの学習能力は、早い気がする。
 もちろん、イタズラされてなんども教えることも多いが
 これは、こうするの。みたいなのは、あっという間に覚える。
 「ちょーだい」も早かったし。
 まあ、「自分にとっての楽しい遊び=人にとってしてほしくないこと」は
 なかなか思うようにならないが(笑)

 私がコタツに入り、セリューが側を通る。
 コタツ布団をならし、ぽんぽんと叩いて
 「セリュー、いいよー。おいでーvvv」
 もちろん、ぽんぽんやって、来るような猫ではないのだが
 今までは、そこが気持ちいいトコロというように、ぼふっとのってきていた。

 ちょっと前に目を再びぶつけてから、私はそののってきた時間に
 目薬していたのだ。

 おかげで、セリューはそこに行くと目薬されると学習したらしい。

 目薬だけではなく、ブラッシングも一緒にやったりするのだが
 これは、イヤだと思ったとしても、再びのってきたので
 今回の拒否の学習内容は、目薬のような気がする。

 そんなぁ。
 だって、セリューの体の為に目薬してあげてたのに。
 まあ、猫にはそんなことわからないんだろうな。
 目ににゅるーと軟膏をのせられて強制的に目パチさせられる。
 事情がわからなかったら、人間でもイヤかもしれない。

 ああ、せっかくのラブラブタイムが(泣)

 まあ、もう、目の方はよくなっているので目薬はしていない。
 しばらくたったら、またのってきてくれるだろう。
 …それまで寂しいけど(泣)



・「トイレ」

 うちの猫砂は、シリカ系。指毛の多いセリューは、トイレに入ると
 そこにくっつけて出てきて、床にまき散らす。私が踏むと、結構イタイ。

 トイレも、そろそろでかいのに変えねばとか思っている。
 今は、まだ最初に導入したノーマルサイズ。
 幼少の頃使っていたケージが、そのままトイレの場所になった。
 少しでも指毛についた砂がとれないかと、すのこ(ベランダとかに使うヤツで
 一枚一枚をつなげて使うヤツ)も置いてみているが、やはり、部屋にはばらまかれる。

 少し前に、消臭用の紙砂を試しに入れてみた。緑のもの。
 それは、違和感なく使っていたので、これを機に紙砂にしたら、踏んでもいたくないかもと
 砂を全取っ替えしてみたのだ。

 変えてすぐ、セリューは匂いを嗅ぎに入った。
 まあ、気になるだろうねぇ。出てきた時の足についている砂は、今までと比べて少なそうだ。
 おお。これはナイス。

 そして、1日目。おしっこが今までと同じように丸く固まっているのを発見。
 スコップで取るが、ちょっとくずれてくる。まあ、このぐらいはがまんしよう。
 丁寧に取ればすむことだもんね。

 そして2日目。
 なんだか、セリューのトイレの回数が少ないように思える。
 セリューは、一日に何度もおしっこをするし、うんちは2回。
 なんとなく、おかしいなとは思ったが、セリューは相変わらず暴れているし
 それほど気にとめなかった。

 そして3日目。
 トイレの掃除をするが、おしっこもうんちも見あたらない。
 しかし、トイレにないからといって、他の所でした形跡はない。
 これは…もしかしたらヤバイのではと思ってきた。
 ちょうど次の日がゴミ出しの日ということもあって、
 紙砂をすべて捨て、元のシリカ系に戻した。

 と、セリューがずだだ! と走ってきて、トイレに入った。
 ざざざっと砂を掘り、おしっこ。そして、続けてうんち。

 うひゃぁ。砂が変わって、トイレできなかったのだ。
 体の中におしっこうちんちが溜まっていたのね。がまんしていたのね。
 元に戻してよかった。
 でも、幼猫なら、なんとなく砂が変わるとトイレできないってのはわかるんだけれど
 まだ1年経ってないとはいえ、もう、セリューはだいぶ大きいはず。
 でもでも、やっぱり、枕が変わると寝られない人がいるように
 (それよりもっと深刻かもしれない(爆))
 猫も、砂が変わるとトイレできないんだなぁと思った。
 だって、タマは砂がなんであろうが、トイレしてたもの。
 猫によって全然違うんだと改めて知った事件だった。

 セリュー、ゴメンねぇー。
 これからは、砂を踏んづけて少々痛くても、ガマンするさ。
 ふふふ。愛だぞ。理解しろよ、セリュー(泣)

−−−−−−−(8月の声)
今になって(膀胱炎になってから)思うと、なんて怖いことをしたのかと思います。
膀胱炎でなくても、おしっこが出ない状態は気をつけましょうねぇー(爆)


・「びしょびしょ」

 セリューは、お風呂が大好きだ。
 とはいえ、自分が洗われるのが好きって訳ではない。
 洗う時は、ノルウェジアンの性質のせいか、泣き叫びはしないが
 あらんかぎりの力を出して、逃げようとする。

 で、何故お風呂好きかというと、人が風呂場に入った後や
 シャワーでもあびようかという時、必ず来るのだ。
 普段、風呂桶の水は抜いてある。
 もし、何かの拍子で中に入ったら、大変な事になるからだ。
 本当は、防火や非常用の水として溜めておいた方がいいんだけれど
 ある日見たらセリューが浮いてたなんて、マジでしゃれにならない。

 でも、洗面器や手桶には、必ず水を入れている。
 もちろん、飲み水は食事の度に変えているけれども
 あちこちにあった方がいいかな、と思って。

 セリューは、その水で遊ぶ。
 洗面所で私が洗顔&歯磨きをしていると、側に来て
 蛇口に手や頭をつっこむ。
 洗面器に入れている水でも、そうだ。

 手を丸くし、じゃぼっとつっこんでなにやらばしゃばしゃと。
 手についた水をなめ、またじゃぼじゃぼばしゃばしゃ。

 人が風呂に入った後のぬれた風呂場も気にせず入ってきて、遊ぶ。

 おかげで、床はびしょびしょだ。
 少しは自分でなめているとは思うのだが、指毛はなかなかかわかない。
 普通、猫は少しでもぬれているとすごく気にする生き物だと思っていたが
 ノルウェジアンはダブルコートもあるせいか
 寒い地方で、外で生きてきた血のせいか
 少々毛先やニクキュウがぬれていても、あまり気にしない様なのだ。
 風呂場でおもいきり遊んで出てきた時などは、腹や首の下の毛もびしょびしょだ。
 そのままトイレに入られて、猫砂がこびりつき、セリューの足が倍にでかくなった時もある。
 (もちろん、すぐにひっつかんでシンクで洗ったが)

 まあ、少しぐらいなら、いいけどねぇー。

 風呂場の獲物も気になるようだ。
 風呂洗い用のスポンジや、あかすり…
 取れないように高い所へ置いておいたが、いつの間にか部屋に持ってこられている。
 蛇口や湯沸かしパネルを足がかりにし、取っているようだ。
 いつぞやは、湯沸かしパネルのフタがはがされていた。

 これには、まいった。
 もちろん、壊れていなければ、かちっと力を入れて元に戻せるが、
 割られたりしたら、もう、アウト。
 しかも、変にスイッチを押されたり、その割った破片でケガされても困る。
 かといって、被いもできないし。
 セリューは、あかすり(実は、これも濃いピンク!!)が欲しくてそうやったのだと
 思うから、今度からは取れる所に置くことにした。
 あかすりなら、多少噛まれてもすぐにボロボロにならないだろうし。

 風呂場というと、私は排水溝のフタに、台所用のネットをかぶせている。
 これだと、通常のフタの状態よりも髪の毛がながれにくいし
 汚れたら、取り替えればいい。ナイスなアイデアvvと自分で思っていた。

 トコロが。
 これも、セリューには格好のおもちゃに見えるらしい。
 ネットを引っ張り出し、排水溝を開ける。
 二重構造になっているので、穴がまるまるむき出しになることはないのだが
 あっというまに、ネットはボロボロ。
 しかも、私の髪の毛がくっついていたり、垢もついていると思うのに…(爆)

 セリューの風呂場好きにも困ったモノだ。




・「ばりばり…」

 セリューは、完全室内飼いだ。
 一度外に出てしまった時はあるけれど、普段、セリューが外をのぞけるのは
 網戸やガラスごし。
 先猫タマは外自由猫だったので、その点に関しては少々不憫さを感じているが
 これはセリューを守るためだと自分に言い聞かせている。

 セリュー自身が外に出たいと思っているかどうかはわからないが
 網戸には、はりつく。人でいう、大の字状態で。あのデカイ体で。
 おかげで網戸はばりばりだ。

 うちの部屋の中には、和室もある。
 セリューは、ふすまにはバリバリしないので、あまり気にとめないでいた。
 ある日、ふと和室の障子を見てみてると
 セリューが背伸びして両手がちょうどあたるくらいのところが破けている。
 でも、最初は私が荷物を動かしている時に破れたのかと思っていた。

 実は、引っ越してきた時すでに破れていた部分もあるのだ。
 まあ、そのうち全部自分で張り替えちゃえと思っているので、
 あまり気にとめていなかった。

 しばらくしたある日、また見てみると障子の破れがひろがっている。
 私がチェックしていると、セリューがそこに来て、破れた障子をおしのけ、
 外をのぞいた。

 そうか!
 偶然何かの拍子で障子を破ってしまい、そこから外が見えるので
 頭をつっこんだりしているうちに、びりびりとやぶけてしまったのか!

 さすがに、びりびりな状態だと、外から見たらカッコワルイ。
 しかし、そこだけ今張り替えたら、そこだけ真っ白になって、それもカッコワルイ。
 全部張り直せばいいのでが、それだったら、他の所も全部やってしまいたい。
 が、今は、そんな余裕はない。

 セリューが外をのぞけた方がいいのかな。と
 そこの障子は、枠にそってナイフを入れ、キレイにはがしてしまった。
 一角だけ、ぽっかりと四角い穴が空いている。
 セリューはというと
 「おお! よく見えるぞ!!」
 とでも言ってるかのように顔をつっこんでいた。

 外から、そんなセリューを見てみた。
 まるで、そこだけ額縁の絵のように見える。
 お。これはなんとなく、すごくいい感じv かわいいぞvv
 よし、ここはこのままにしておこうvv

 でも、セリューがそこにいない時、
 実際はそこから部屋の中が丸見えなんだよね。
 そこだけレースのカーテンをはりつけようかなぁ。




・「ぴぴっ」

 セリューは、小さい頃はあちこちでおそそをしていた。
 床や布団や洗濯物…何度洗ったことか。
 それでも、大きくなって、おしっこはちゃんとトイレでしてくれるようになった。

 が、しかし、もう10ヶ月になっているというのに、
 たまに(ホントは結構多いかも…(爆))うんちが落ちているのだ。それも、ひとつだけ。

 前にそれだと思って拾ったら、セリューの遊び終わったトカゲだったという時もあった。

 しかも、そのひとつ残しうんちは、決まった場所とかではない。
 いつも、場所が違う。
 私が気づかずに放置され、セリューの毛まみれでカリカリになっていた時もあった。

 んもー。と思って、セリューに匂いを嗅がした。
 「ここでやっちゃダメよ!」
 というつもりだったが、その時でなければ、しつけはできないし
 当のセリューはというと、フレーメン顔をしただけだった。

 トイレ代わりのケージの入り口につきささっていた事もある。
 もしかして、うんちがしたい時に間に合わないで、うんちを出しながら移動しているのか?
 …かわいくて、おかしいけど、情けない話かも。もうすぐ1年だというのに(笑)

 その日は、セリューをひっくり返してブラッシングをしていた。
 あんまり、腹側のブラッシングは好きでないようだ。
 まあ、長毛を根本からブラッシングするから、毛がひきつれて、
 柔らかい皮膚が痛いんだろうけれど。でも、やらない訳にはいかない。

 おしりの方も、ブラッシング。
 毛刈りもだいぶのびてきているが、ヒツジの毛の様に固まっているので
 ほぐさなければと力を入れた。

 ぴぴっ。

 なにやら黒っぽい液体が玉のように飛んだ。

 「え? 何、これ?」
 最初は、一瞬の事でよくわからなかったが
 液体の飛び方から、どこから飛んだのかがわかる。

 …おしりの穴からだ。

 ぐげぇ(汗)

 とりあえず、拭く。お尻も、拭く。

 その時私は、その日のセリューのうんちを思い出した。
 別に、下痢をしていたわけではない。
 でも、飛んだのは液体っぽかった。まだ、直腸で水分をしぼられていないものだったのだろうか。

 …それにしても、ひとつ残しうんちから考えても
 セリューはカツヤクキンが弱いのかな。
 それとも、もうすぐ1年だけれど、巨大猫は3年かかって成長するっていうし
 まだ、体の各機能が完全にきちっと作られていないのかな。

 どちらにせよ、これからはおしりのブラッシングは、顔を近づけないでやることにしよう(泣)




・「はっくしょん」

 最近暖かくなってきたので、恒例の花粉症がお目見えしてきた。
 TVでも薬局でもぞろぞろと紹介されている、「甜茶」を始まる一週間前くらいから
 飲んでいると効果があるとの話に、少しでもと飛びついてみる。
 …確かに、ほーんの少しはいいみたいだけれど
 やっぱり、花粉症がなくなるわけではない。

 とある掲示板で、よく、猫アレルギーなので飼えなくなってとの話を目にする。
 紹介されている猫は、短毛もいる。
 短毛でアレルギーとなったら、長毛はさぞかし大変な事になるだろうなぁと思った。
 抜け替わりの時期じゃなくても、長毛の抜け毛は、スゴイもんね。
 まだまだ寒い日が続く上に、夜中に仕事する私としては
 フリースの服が手放せない。
 その服に、これでもかと、セリューの毛がくっついている。毛玉にもなっている。
 とろうとすると、静電気でまたくっつく。そこに、また私の髪の毛(これも長毛(笑))も
 くっつくもんだから、さぁ、大変だ(笑)

 この間、さぁて、寝るかと布団に潜り込んだ時、毛布がやけにふわふわと顔にあたった。
 あー、もう、くすぐったいぞ!
 でも、面倒だし眠いので、そのまま就寝。
 次の日、見てみたら、毛布のはじっこが、セリュー毛だらけだった。
 よく、私のベッドで寝ているもんね。
 その時、大量についたのだろう。

 室内飼いしていたら、猫の毛があちこちにはりつくのはしょうがない。
 (私は特にズボラってのがあって、そこらじゅう猫の毛だらけだが(笑))
 どんなに普段はかわいがっていても、猫アレルギーが出ちゃって
 うっきーってなっちゃったら、猫よさらばとなっちゃうのかな。

 毎年、花粉症になるので、アレルギーの辛さはよくわかる。
 でも、花粉症だからといって、杉よさらばというわけにはいかない。

 まあ、花粉症は一時期がまんしていれば済むけれど、猫は一年中。
 やっぱり、一年中、今の自分みたいな症状が続いたら、たまったもんじゃないだろうな。
 でも、猫アレルギーになったから猫を手放すという話をしょっちゅう見ていると
 なんとなく、なんとかできる道はないのかな…と思ってしまう猫バカさ。
 もちろん個人的な事情がいろいろとあるのだから
 私がどーこー言える立場じゃないけれど。

 もし、私が猫アレルギーになったら…
 一年中、濃ーい甜茶を飲んでいるだろうな(笑)
 そのうち、茶葉ごと食べ出すかもしれない(笑)
 だって、セリューとは離れたくないもーん。
 杉と、なんとか共存しているんだから、猫ともなんとかなるさ。
 でもこれは、あくまで、「私」の話。
 他の人は他の人の考えがあるだろうから、口出しはしませんゼ。





・「うるる?」

 セリューは、普段、マジであまり鳴かない。
 のどの奥で「うるる」とか、「うにゃにゃ」とかいうくらい。

 夜、仕事をしていると、横で「うるる?」と聞こえる。
 目をやると、私の丸めた靴下(洗濯後)をくわえてぽとっと落としている。
 そしてそこで、ぼてっと横になる。
 私が靴下をひろいあげ、
 「投げて欲しいの?」
 ときくと、すたっと立ち上がってあるき、くるりとふり返る。
 「いくよ? 投げるよ?」
 靴下を持つ手を上下させると、セリューの頭もそれにつられて、動く。
 うははは。おもしろいー、楽しいーvv

 ぽいっと投げると、
 「うるるっv」
 投げた靴下をジャンプキャッチ。
 おお。上手いぞ。セリューv

 しばらくひとりで靴下でじゃれ、また私の元に「うるる?」と持ってくる。
 そしてこの繰り返しが、セリューが飽きるまで、続く。

 まだ、仕事に余裕がある時ならいいんだけれど
 今日中にー、なんてものがあると、私がなんだか落ち着かない。
 でも、そんな理屈は、セリューには通用しない。
 仕方がないので、あうあうとか言いながら、靴下を投げる私。
 いやぁ。猫バカだねぇー(爆)





・「みつめる?」

 セリューは、言葉を話さない、あまり鳴かないかわりに、見つめる。
 真っ正面から、じーーーっと。
 私も同じく、じーーーっと見返す。
 猫よりも、犬を飼った時間の方が長い私にとっては、不思議な気分だ。
 犬は、見つめられるとふいっと視線をそらす生き物。照れ屋さんね(笑)
 猫は、お構いなしに見つめてくる。(セリューはね。他の猫が同じかはわからないけれど)

 さすがに、猫との暮らしに慣れてきたので、私もセリューのことを
 じーっと見つめるかえすようになった。

 でも、犬が視線をそらすまで見つめていたイジワルな私は(笑)
 ふと、セリューがトイレの時に見つめたらどうなるか、試してみた。

 ざっくざっくと砂をほり、私の方を見ている時に、すかさず近寄って
 じーーーーっとセリューの目を見ていた。
 最初は、セリューは当惑したような目だったが、私を見つめ返していた。
 でも、自分がトイレ中であることに照れがあるのか、ふいっと視線をそらした。
 あはは。かわいいぞ(笑)

 まあ、私だって、トイレ中に誰かに見つめられていたら、ヤだもんねぇ(笑)

 で、見つめられていたセリューは、後処理の砂かけもそこそこに、
 トイレから出てきてしまった。
 まあ、トイレから出た後、私がすぐに処理するし、
 下手するとお尻を拭かれるからねぇ(笑)

 私はこれを、見つめ返しのワザと命名(笑)
 あんまりやると、セリューがひねちゃうかもしれないから、ほどほどにしておこう(笑)





・「助けてニャー」

 セリューは、あまり鳴かないのは、何度も書いてきているが
 ここぞとばかりの時は、やはり、鳴いて欲しい。

 セリューは、私が台所に立つと、自分のごはんとわかってか、
 それともおいしいもののおこぼれを貰えると思ってか、すかさず、来る。
 そしてシンクの下からべろーんと長い胴体をのばし、手をかけてくる。

 私    「こおーれ、危ないぞ」
 セリュー「ボク、のびしてただけだもーん」

 こんな雰囲気が、毎度の事なのだ。

 その時、私は台所でセリューのごはんの支度をしていた。
 いつものごとく、セリューはすたたっとやってきて、シンクに手をかけた。
 私は、まったく…と思って、いつものようにごはんを作っていた。
 と、
 「にゃぁぁー」
 セリューが、か細い声で鳴いたのだ。
 おわぁ。そんなに、お腹が空いたのかい?
 鳴くほど、欲しがるなんて珍しいなぁと私は思った。
 「はいはい、もうすぐできるからねぇー」
 なんて、缶詰ごはんをこねくりしていると、また、
 「にゃぁぁー」
 うむう。そんなに、いい匂いがするのかな。いつもと同じごはんなのにな。
 まあ、とにかく、早くつくってあげようと思っていた時

 ブチ!

 なんだか、割れるような音がした。
 何ぃ? 何事?!
 セリューを見ると、少し離れた所で、手をぺろぺろしている。

 こここ、これはもしや…?

 私は、セリューが手をかけていたシンクのあたりを見た。
 そこは、シンクのはじっこで、カバーがしてある所だ。
 最初は、そこに毛が引っかかったのかと思ったが、むしり取られた毛はない。
 まさぐっていると、なにやら、ぽろっと手に落ちた。

 …爪だ。

 うひいー(汗) 爪が抜けちゃった?!! 大丈夫か?!!
 取れた爪を見ると、透明な先はくっついているものの、根本の方は爪とぎでとれる自然な形をしていた。
 大事には至っていない。ほっと一息。
 でも、それだったとしても、爪がそんな折れる事になるってのは、痛かったろうなぁ。

 ん? ってことは、さっきの『にゃぁぁ』は、爪がひっかかって、身動きできなくて
 『助けてにゃー』だったのか!
 うあぁぁぁ。ゴメンよぉー(泣)
 だってだって……ううう。何を言おうが、気づかない私が悪い(爆)

 ちゃんと、ここぞとばかりに、鳴いてくれたのね。
 ゴメンよぉー(泣)
 これからは、「にゃぁぁ」と鳴いた時は、とにかく気をつけねば。





・「ビリビリ再び」

 障子が、セリューにふとしたことで破られてしまった話は前にも書いたが
 その下の一角が、破れてきた。

 セリューが、わざと破るわけではない。
 お風呂場で遊んで、ぬれた毛のままそこに来ると、障子もぬれる。
 紙は、ぬれると弱いのだ。ちょっとした拍子に、切れる。

 そんなで、下も、穴が空いてしまった。
 セリューとしては、少しでも外が見れるのは、楽しいかもしれないけれど
 そこは、外から丸見えの場所なのよー。
 二カ所も四角く切り取られていたら、イヤでも見えちゃう。
 ずぼらな部屋の中がバレてしまうではないか。
 (いや…もちろん、片づければいいんだけれど、やっぱ、ねぇ(笑))

 仕方がないので、普段使っているPPC用紙を取り出し、
 スティックのりではりつけた。
 後で、もしかしたらはがれなくて大変かもしれないと思ったが
 A4サイズの用紙は、一角の穴にぴったりだった。ラッキーv

 セリューは、のりの匂いと、見えなくなった隙間に、なんとなく、不満そうにしているが
 これは、がまんしていただかないと(笑)

 そこだけ真っ白になるのはイヤだなぁなんて思ってはいたが
 あんまり、紙の色が変わらなかった。これも、ラッキー☆
 …でも、明るい時とか、部屋の中に電気がついた時とか
 障子紙に比べてPPC用紙は厚ぼったいから、
 やっぱり、そこだけ色がちがく見える。
 うーん。ちょっとカッコワルイなぁ。
 仕方ない、今年の年末には、障子の張り替えをするか。
 時間に余裕があった時の話だけれど(爆)




・「巨大な…」

 セリュー自身が巨大で、丸まっている姿は巨大毛玉という感じだが
 換毛期が近いせいもあってか、結構、毛が抜ける。
 一日ブラッシングの手を抜くと、首に、お尻に、毛玉ができる。

 首回りは、毛玉が見えるので、まだ、いい。
 毛玉を見つけると、すかさず、そこだけぐいぐいとかせるからね。

 でも、お尻の方は、一昔前の少女漫画のレースさながらにびらびらと毛があるので
 ぱっと見、わからないのだ。、

 その時は仕事が忙しく、2日ほど、ブラッシングが適当だった。
 でも、さすがに私も気になったので、忙しいとは思いつつも
 今日は丁寧にしなければと思っていた。

 嫌がるセリューをひっくり返して手足を握りしめ、お腹から、脇の下から
 お尻…と、ブラッシングを始めた。
 と、手に、なにやら固まりのようなものがあたる。
 もちろん、ブラシもそこで止まる。
 よーく手で探ってみると、3cm以上はあろうかという巨大毛玉だった。
 しかも、両足。人間で言ったら、内モモあたり。

 うひー。やっぱり、毎日きちんとやらないと、大変な事になってしまうのだわー。
 でも、後悔してももう、遅い。これを、なんとかしなくては。

 クシの先でほぐすようにとくが、そこまででかくなったのが、とけるはずもない。
 私はもちろん、毛が引きつれて痛くないように、毛の根本を掴んで
 とかしていたのだが、やっぱり、少しでも引っ張られるといたい場所。
 人間だって、内モモの毛を(人間は、そこにあまり毛はないけれど)
 他の誰かに、みーって引っ張られたら、イタイよね。
 「ぐふうう」
 セリューも、同じくイタイらしい。低い声で、ほえる。
 耳は後ろ向き。目は瞳孔拡大。
 ああ、嫌がってる、嫌がってるよー(泣)

 でも、やらない訳にはいかない。

 とかしてもどーにもならないので、セリューもイタイだろうし、ハサミで切ることにした。
 でも、結構、根本の方まで毛玉になっているので、ちょっと切るのも怖い。
 とにかく、セリューの皮膚を切らないように、細心の注意を払って
 ジョキ。
 半分だけ、切ってみた。
 まっすぐに切りそろえられた毛玉の固まり。うーん。デカイ。
 残りの部分は、皮膚に近いこともあるので、クシでなんとか取れないかと悪戦苦闘する。
 その間も、セリューは一瞬の隙を見計らい、逃げようとする。
 「このままだと、もっとすごくなっちゃうでしょう? もう少しだから、がまんしてちょー!」
 私も、叫びながら、力をこめてセリューを押さえ込み、なんとか、とかし終わった。
 このまま、もう一つの足の付け根の毛玉に突入したら…
 うーん。セリューも、ガマンの限界来てそうだし、私も汗だくだ。
 もう片方の足は、しばらく小休止してから、やることにしよう。

 セリューを抑えていた手をゆるめると、ずぱぱ!!と走り去って逃げた。
 なんか、すごく私が悪いことをしているように思ってるかもしれないけれど
 君の為なのだよー。セリュー(泣)

 再開したいけれど、きっと、セリューは呼んでも来ないだろうな。
 しかも、どこかに隠れて見つけるのもたいへんかも。
 仕方がない。おやつでつろう。
 一番音がよくひびく、ビニール袋に入っているヤツ。

 「セリュー?」
 呼んでも、やはり、来ない。
 カサカサパリパリ、おやつの袋の音をわざと大きく、たてた。
 すると、どこからかすっ飛んでくる。
 でも、さっきのヤな事を覚えているのか、警戒している。
 「ほーら、おやつだよーv」
 袋をあけて、さらにカサカサさせると、さすがに食欲には勝てずに寄ってくる。
 ふふふ。人様のずるがしこさには、勝てまい(笑)

 側に来たセリューに、とりあえずおやつをあげ、食べ終わったらまたひっつかんで
 毛玉と格闘した。
 もちろん、その毛玉はビンに入れてとってある(おい(笑))

 この毛玉取りの時間を考えると、毎日ブラッシングしていた方が
 断然時間もかからないし、ラクかもしれない。
 ううう。長毛種は大変だわー。